仕事帰りにちょっと一杯、、、ならぬちょっと古本。本好きなら何ものにも代え難い至福の時がそこにあります。
いつものように「あ」から順に著者とタイトルをチェックしながら追ってゆく、、「あぁ、今日はビビっとくるのがなかなかないや」と思いながら「や」行到達、、、と、そこに黒背に緑の文字を発見!ここで会うたが百年目、怖い表紙もなんのその、、と今日もいそいそレジに向かう自分でありました。
さて、黒背に緑の文字の文庫本、といえば、もちろん角川文庫の横溝正史本。今回は瀬戸内海に突如浮上した仮想の島「横溝島」についてのご紹介です。
金田一耕助・・・・・ミステリを、言わんや本を全く読まない人でもこの名前は知っていることでしょう。そして名前を聞けばあの独特の風貌も思い浮かぶに違いありません。そんな日本中に膾炙している名探偵を生み出した作家、、それが、これまた読まない人でもその名は知っているという横溝正史その人です。金田一耕助ばかりではなく、由利先生、三津木記者、御子柴少年、人形佐七といった数々の名キャラクターの生みの親でもあるのです。
横溝島はそんな横溝正史好きが集うバーチャルアイランド。ただ好きな人から何もかもについて詳しいツワモノまで、老いも若きも、男も女も、気の向くままにおしゃべりを楽しんでいます。
「島についての詳しい説明は、代表者早見裕司さんの発言をご覧下さい。」まだ読んだことのない方も大歓迎、月に一度の定例チャットも盛り上がっていますのでぜひ一度のぞきにいらしてくださいね。
そんな楽しい島の代表、網元を名乗る早見裕司さんのおすすめ3作品はこちらです。
- 『獄門島』
- 何度も映像化され、読んだことがなくても筋も犯人も知っている!というアナタ!一度でいいから原作を読んでみて下さい。見立ての美学、おどろおどろしさの中にひそむ妖しいまでの色彩美、様式美。そして余韻の残るエピローグ。原作を超えた映像はない!と断言できます。アナタの頭の中に描かれるのは帯の色、それとも鈴の音、はたまた振袖か。さあ、一緒に千光寺への石段を登りましょう。
- 『悪魔が来りて笛を吹く』
- 密室トリックの素晴らしさに加え、憂いをおびたフルートのもの哀しくも激しい音色が聞こえてくるような気がして、読後つい辺りを見回してしまう自分がいます。没落の途にある旧華族の中でうずまく欲、そして色の二重奏が引き起こす恐ろしくも耽美的な連続殺人。他のよく知られている作品に比べて地味な印象がありますが、マイベストに入れる、というファンが多いのもうなづける代表作のひとつです。
- 『仮面舞踏会』
- 避暑地の軽井沢。ある嵐の晩に大女優、鳳千代子の3番目の夫が殺害されたのを皮切りに次々に起こる殺人事件。最初の、そして2番目の夫も変死していることは、はたして今回の殺人に関係が? 知人の紹介で軽井沢に来ていた金田一耕助は早速事件に乗り出します。多くの登場人物により織り成される絢爛豪華な犯罪絵巻。「人生は仮面舞踏会みたいなもんだ。男も女もみんな仮面をかぶって生きている・・・」の台詞がすべてを語る、正史晩年の傑作です!





