身長190センチ。俳優ばりの端正で精悍なマスク、腰まで伸びた長い髪。杉綾模様のスーツをバッチリ決めて、拳銃をぶっ放すかと思えば花屋にあるバラを買い占めて、情報を持つ女性に近づく手段として贈る。そして、「女性は不思議だね、バラの花はどんなワイロにもまさる。」と涼しい顔でキザなセリフ。
思わず「こけんなよ!」と言いたくなる超ダンディな私立探偵、その名は神恭一郎。ここは、そんな彼をこよなく愛する人たちの倶楽部です。
今や、少女コミック界屈指のストーリー・テラーと言われる和田慎二が生み出した名探偵としても名高いキャラクター・神恭一郎。「愛と死の砂時計」でデビュー、「スケバン刑事・第2部」まで数々の作品中に登場する彼の生きざまは、あまりに激しく、そして波乱に満ちたものとなっています。
彼の事は、「スケバン刑事」に詳しいのですが、ここでちょっとプロフをば。
「昭和24年4月19日英国生まれ、4才で日本に帰国、神戸に住む。
18才(17才の記述もあり)の時両親死去、その死に疑いを持ち探るうち、悪の組織「猫」の罠に落ち、N.Y.の地下に送られ復讐を誓う。
地下脱出後、オックスフォード大学留学生に売られていた戸籍を取り戻して、同大学卒業。
その後ロンドン警察特殊班に属し「闇の虎(ダーク・タイガー)」の異名で恐れられ「猫」を壊滅させるに至り、復讐は終わったかに見えた。
ロンドン警察在職中、数々の功績を挙げたので、拳銃所持の許可がおり退職後24才で日本に帰国、探偵事務所を構える。」
おお、何とも凄まじいと言うか格好いいと言うか、すごい経歴です(笑)
嗜好やこだわりもこれまたただ者ではありません。タバコはダンヒル、酒はブランデー・ギリシャのメタクサ、コーヒーはブルーマウンテンをブラックで3杯等、かなりうるさく食通でもある。フグ調理師免許を始め、およそライセンスと名の付く物はほとんど所持している。モットーは「執着に正義なし」のため、コレクション類はない。・・・ひょっとしてライセンスオタク?(笑)
神さんの大人〜な魅力(笑)はここでいろいろ書くよりも、作品を読んだほうがいいと思うので代表の早見さんが選んだベスト3を挙げておきます。
- 「愛と死の砂時計」
- 神恭一郎のデビュー作!(本当は「銀色の髪の亜里沙」でデビュー予定が都合で未出演)
教師・保本は教え子・杳子との結婚式の前日、学園長殺害の疑いで警察に逮捕され、短期間で死刑確定になる。愛する人を助けたい杳子は、クラスメートと神恭一郎の協力を得て事件の鍵を握る「紫の服の少女」を探す・・・
アイリッシュの名作「幻の女」を下敷きに、読者の年齢層を考えた読みやすいストーリーでありながらも、サスペンス溢れる傑作です。神さん、すでにキザさが炸裂してます。(笑) - 「オレンジは血の匂い」
- ヨーロッパを舞台に展開する、凄まじい復讐劇。淳子の無二の親友・小沼麗子がヨーロッパ滞在中行方不明になった。麗子失踪の手がかりを求め現地に飛んだ淳子と小沼一家に襲いかかる魔の手。神は、淳子とともに独自で捜査を開始、10数年前の果実商一家惨殺に、麗子の父・小沼氏が絡んでいることを突き止めるが・・・
作者が取材旅行して描いた作品で、ヨーロッパ各地の風景が丁寧に描かれているのも楽しいです。ここでも神さんはキザですが、前作で見せなかった優しさと思いやりがたっぷり。じっくり堪能しましょう! - 「スケバン刑事」
- 母親の死刑中止と引き替えに、警察の介入が難しい学校で起きる事件を解決する「学生刑事」に任命された、札付きの不良少女・サキ。神は彼女の後見人となり、ともに戦ううち、2人は「愛」という絆で結ばれていき、そして、倒したはずの宿敵「猫」が・・・
世間からはみ出し者とつまはじきにされてもなお、人を信じ、愛し続けた一人の少女の短くも壮絶な人生を見事に描き、1980年代に人気アイドル主演の実写ドラマにもなった名作。神恭一郎のすべてがここにあると言っていいでしょう。
現在、神恭一郎が登場する作品は、すべて復刻されメディアファクトリーから出ています。 小説を読むのに疲れた時、何か軽いものが読みたい時などに、是非、手に取ってみて下さいね。





